口腔機能低下症
- Q. 口腔機能低下症と診断されたら、もう元には戻らないのですか?
- A. 適切なトレーニングと治療によって、機能の維持や回復が十分に可能です。
口腔機能低下症は、完全に機能が失われた「障害」ではなく、あくまで「低下」している状態です。低下した項目(舌の力、噛む力など)に合わせて、専用のプログラムやリハビリを行うことで、数値を改善させたり、進行を食い止めたりすることができます。「年だから」と諦める必要はありません。 - Q. 検査は痛いですか? また、どのくらいの時間がかかりますか?
- A. 検査に痛みは全くありませんので、ご安心ください。
専用の小さな風船を噛んだり、グミを噛んだり、特定の音を発音したりする検査が中心です。お身体への負担はなく、全ての検査を合わせても30分程度で終了します。結果はその場で数値としてご確認いただけます。 - Q. 「むせる」のは、お口の機能が落ちているせいですか?
- A. はい、その可能性が非常に高いです。
お茶や汁物でむせるのは、飲み込む際に気道を塞ぐ蓋(喉頭蓋)の動きが鈍くなっているサインです。これは舌の筋力低下や、喉周りの筋肉の衰えが原因であることが多いです。放置すると「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」のリスクが高まるため、早めの機能検査をお勧めします。 - Q. 歯が一本もなくても、口腔機能低下症の検査は受けられますか?
- A. もちろん受けられます。むしろ、歯を失っている方こそ検査が重要です。
歯がない状態や、合わない入れ歯を使い続けていると、噛む筋肉や舌の筋肉が急速に衰えてしまいます。検査によって「今の筋力がどのくらいあるか」を把握し、それに基づいた精密な入れ歯を作ることで、お口の機能を劇的に若返らせることができます。 - Q. トレーニング(リハビリ)は自宅でもできますか?
- A. はい、ご自宅でのセルフケアが非常に重要です。
歯科医院では、検査結果に基づいた最適なトレーニング方法(パタカラ体操や舌の運動など)を指導いたします。それをご自宅で毎日数分間続けていただくことで、効果が定着します。次回の来院時に改善度を再測定し、モチベーションを維持できるようサポートします。 - Q. 検査や治療には保険が効きますか?
- A. 65歳以上の方で、特定の基準を満たす場合は保険適用となります。
口腔機能低下症は、現在、公的医療保険の対象となっている疾患です(※詳細な条件については診察時にご説明します)。「最近、食べこぼしが増えた」「口が乾く」といった自覚症状がある場合は、保険の範囲内で精密な検査を受けていただくことが可能です。 - Q. 家族が食事中にむせたり、食が細くなったりしています。本人が嫌がらなければ連れて行ってもいいですか?
- A. ぜひご一緒にいらしてください。ご家族同伴での受診を歓迎します。
ご本人は「自分は大丈夫」と思っていても、客観的な数値を見ることで、前向きにリハビリに取り組まれるケースが多いです。しみず歯科では、畳の小上がりでご家族も含めて丁寧にお話を伺います。ご家族の「気づき」が、一生おいしく食べるための第一歩になります。
「最近、食事中にむせることが増えた」
「硬いものが噛みづらくなり、柔らかいものばかり食べている」
「口の中が乾いて、話しにくいと感じることがある」
これらは単なる加齢のせいではありません。お口の機能が複合的に低下する「口腔機能低下症(こうくうきのうていかしょう)」という立派な疾患かもしれません。
お口は、栄養を取り込む「玄関」です。
ここが衰えると、全身の栄養状態が悪化し、筋力が低下する「フレイル(虚弱)」を招き、最終的には要介護状態のリスクが格段に高まってしまいます。
雪が谷大塚の「しみず歯科」では、最新の検査機器を用いてお口の体力を数値化し、一生おいしく食べ続けるためのリハビリプログラムを提供しています。
口腔機能低下症とは?「オーラルフレイル」との違い
最近耳にすることが増えた「オーラルフレイル」とお口の機能低下。
似ていますが、明確な違いがあります。
オーラルフレイル
お口の機能がわずかに衰え始めた「兆し」の段階。生活習慣の改善で元に戻りやすい状態です。
口腔機能低下症
検査によって「噛む力」「飲み込む力」「舌の力」などが基準値以下であることが確認された「病名」です。
この段階で適切な治療やトレーニングを始めれば、機能の維持・回復が十分に可能です。
「年だから仕方ない」と諦める前に、まずはお口の検診を受けましょう。
あなたは大丈夫? 7つのチェックポイント
以下の症状に一つでも当てはまる方は、口腔機能低下症の疑いがあります。
口の中が汚れやすくなった、口臭が気になる。
口の中が乾いてパンなどの乾いたものが食べにくい。
以前より硬いものが噛めなくなった。
言葉がなめらかに出ない、食べこぼしをする。
舌の力が弱くなり、食べ物を送り込みにくい。
以前より食べ物を細かく噛み砕けなくなった。
お茶や汁物でむせることがある。
「数値で見える化」する当院の精密検査
しみず歯科では、経験や見た目だけで判断せず、専用の検査機器を用いて客観的なデータに基づいた診断を行います。
舌圧(ぜつあつ)測定
小さな風船のようなセンサーを舌と上あごで押し潰し、舌の筋力を測定します。
舌の力は「飲み込む力」に直結するため、誤嚥(ごえん)を防ぐための重要な指標です。
咀嚼能力(そしゃくのうりょく)検査
専用のグミを噛んでいただき、どのくらい細かく噛み砕けたかを測定します。
しっかり噛めることは、脳の活性化や消化吸収の助けになります。
お口の乾き(口腔乾燥)検査
専用のシートや機器を用いて、唾液の分泌量や粘膜の湿り具合を確認します。
唾液には自浄作用があるため、乾燥は虫歯や歯周病、口臭の悪化に直結します。
嚥下(えんげ)機能評価
反復唾液飲みテストなどを行い、スムーズに飲み込めているかを確認します。
機能を取り戻す! 当院のトレーニングメニュー
検査の結果、低下が見られた項目に合わせて、歯科衛生士がマンツーマンでリハビリをサポートします。
パタカラ体操
「パ・タ・カ・ラ」と発音することで、唇や舌の筋肉を総合的に鍛え、発音と飲み込みをスムーズにします。
舌トレーニング
舌を前後左右に動かしたり、上あごに押し付けたりする運動で、食べ物を喉へ送る力を養います。
唾液腺マッサージ
耳の下や顎の下をやさしく刺激し、唾液の分泌を促してお口の自浄作用を高めます。
口腔ケア指導
機能が低下するとお口が汚れやすくなるため、細菌数を減らすための専門的なクリーニング(PMTC)とセルフケア指導を徹底します。
お口の機能を守り、取り戻すためのアプローチ
検査で機能の低下が見つかった場合や、今の健康を一生維持したい方のために、当院では以下のアプローチを軸にサポートいたします。
「定期メンテナンス」で衰えを未然に防ぐ
お口の機能は、筋肉の衰えだけでなく、歯周病による歯のぐらつきや、汚れによる細菌繁殖からも低下します。
プロによる徹底洗浄(PMTC)
セルフケアでは落とせないバイオフィルムを除去し、お口の自浄作用を助けます。
口腔リハビリの継続支援
歯科衛生士が、ご自宅でのトレーニング状況を確認。
お一人おひとりに合わせた「お口の筋トレ」をアップデートします。
早期発見・早期対応
わずかな変化も見逃さず、機能が下がりきる前に適切な介入を行います。
「精密入れ歯」で噛む力を物理的に補う
すでに歯を失っている、あるいは今お使いの入れ歯が合わないために「噛む機能」が低下している方には、当院の精密入れ歯をご提案します。
「噛める」が脳と筋肉を刺激する
ぴったり合う入れ歯でしっかり噛むことは、あごの筋肉を鍛え、脳への血流を促します。
これが口腔機能低下症の改善に直結します。
専門技工士によるオーダーメイド
「噛み合わせの高さ」をミリ単位で調整し、飲み込み(嚥下)がスムーズに行える理想的なお口の環境を再構築します。
「話す」楽しみの回復
舌の動きを邪魔しない設計により、滑舌が改善され、会話という大切な口腔機能を取り戻せます。
院長・副院長からのメッセージ|「いつまでも自分の口で」という願いを支える
食べることは、生きることそのものです。
大好きなお料理を美味しく食べる。
家族や友人と楽しくお喋りをする。
こうした当たり前の幸せを支えているのが「口腔機能」です。
「親が最近、食が細くなって心配だ」
「自分の滑舌が気になる」
きっかけは何でも構いません。まずは何でもご相談ください。
最新の知見に基づいた「お口のアンチエイジング」をご提案します。
機能の低下は、早期に発見すれば必ず食い止められます。
10年後、20年後も「自分の口でおいしく食べる」未来を、今から一緒に作っていきましょう。
口腔機能低下症に関するよくある質問(FAQ)

